鳥を見よう

佐田岬

場所:西宇和郡伊方町正野水尻
<<略図>>

セールスポイント:佐田岬半島は渡っていく渡り鳥の移動経路として春季と秋季を中心に、多種の野鳥が数多く通過する。渡りの時期には半島部の林や草地で渡り鳥を観察できるほか、上空をタカ類や小鳥類が通過する。特にハイタカやオオタカ、ハチクマやノスリといったタカ類の渡りや、昼間に渡る小鳥類(ツバメ類、アマツバメ類、ヒヨドリ、メジロなど)の観察に適する。タカ類の渡りは、半島の中間部にある権現山も良い観察場所であるが、先端部はわたる個体のほぼ全容を把握できる特徴がある。したがって、観察できる個体数が圧倒的に多い。タカ類の渡りを観察する場所は、岬道路の終点にある駐車場でも良いが、ここから東に約600m地点にある水尻地区の、東に開けた斜面が適当である。陸地幅が500mにも満たない半島部上空を飛翔してくるので、個体の発見は比較的容易である。

交通:三崎港まではバス便があるが、それより先の公共交通機関は便がない。野鳥観察のためには自家用車かレンタカーの使用が便利である。松山市からは国道56号・国道378号・国道197号を経由して三崎港まで約1時間40分である。さらに三崎港から佐田岬灯台駐車場までは20分を要する。県道は道路改良工事が進んでいるが、道幅が狭いので草稿には注意すること。
駐車場:県道終点に佐田岬灯台駐車場(無料)があり。注意:水尻地区は道路幅が狭く、駐車するスペースがないので車で進入しないこと。

トイレ:駐車場(無料)にトイレも併設されている。

観察に適した時期:春、秋

観察できる野鳥
【タカの渡り】
3月上旬~4月上旬
ハイタカ、ノスリ、オオタカ(ハイタカの渡りのピークは3月下旬~4月上旬)
4月上旬~5月下旬
ノスリ、ツミ、サシバ、ハチクマ
9月中旬~9月下旬
ハチクマ(渡りのピークは9月18日~25日頃)
10月上旬~11月下旬
サシバ、ノスリ、ハイタカ、オオタカ、ツミ
【小鳥類】
9月上旬~10月中旬
ツバメ類、アマツバメ類、サンショウクイ、オオルリ、コムクドリ、コサメビタキ、エゾビタキ、キビタキなどの夏鳥  ヒヨドリ、メジロなどの漂鳥の移動
10月中旬~11月下旬
ジョウビタキ、キクイタダキ、マヒワ、アオジ、カシラダカ、ツグミ類などの冬鳥

探鳥会:10月(ヒヨドリの渡り観察会)

注意点:渡りの観察は観察時期や天候、場所などさまざまな要因に影響される。常に、条件のよい渡りが観察できるとは限らないので心得ておくこと。最近ではインターネットで、全国各地の主要な中継地のデータが公開されているので、観察時期などを参考にして出かけるとよい。なお、小鳥類の渡りを見るには日の出時刻の前後と、夕方の日没時の観察が特に有効である。秋季の夏鳥や冬鳥の移動例では、朝8時を過ぎると確認数が激減する。

宿泊:1日の滞在でよい渡りを観察するのは無理がある。車中泊やテントでの野宿も良いが、宿泊なら伊方町正野にある『民宿 大岩』がお勧め(ホームページ参照)。

備考:佐田岬灯台の周辺海域には、時期によりカンムリウミスズメやアカエリヒレアシシギ、オオミズナギドリなどの海鳥が滞在する。これらを洋上から観察するには、三崎~佐賀関港を連絡するカーフェリーに乗船するのがよい。また、三崎港~別府航路では、別府湾でシロエリオオハムやカンムリカイツブリの群れ、カモメ類を観察できることがある。特に2月~5月の波が高くない日は期待してよいでしょう。

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最終更新日: 2020年04月21日