「探鳥地」とは、鳥が見やすく、いろいろな種類と出会える野鳥観察に適した場所のことです。ここでは、愛媛県内の主な探鳥地を紹介します。概略図の中のポイントをクリックして下さい(※ここで紹介している情報は10年以上前の古いものですので、施設や道路等が変わっている可能性があります。お出掛けする際は最新の情報を参照されてください)。
・松山城山 ・重信川中流 ・重信川河口 ・加茂川河口 ・蛭子 ・黒瀬ダム ・瓶ヶ森林道 ・石鎚山 ・四国カルスト ・県総合運動公園 ・高縄山 ・大谷池 ・鹿野川湖 ・佐田岬 ・権現山 ・諏訪崎 ・宇和運動公園 ・由良半島 ・高茂岬
近寄ると逃げてしまう、それどころか視線が合っただけで飛び立ってしまう野鳥たちをじっくり観察するためには、観察に適した道具があったほうがいいのは言うまでもありません。特に野鳥との距離を縮めてくれる”双眼鏡”や”望遠鏡”はとてもありがたい道具です。このほかに”野鳥図鑑”があれば、初めて見る鳥や見間違いやすい鳥をその場で調べることが出来ます。ここでは、バードウォッチングを始めようとする方を対象にバードウォッチングを快適にする道具たちを紹介していきます。
道具購入は野鳥の会インターネットショップ「Wild Bird」もご利用いただけます。
店頭やカタログを見ると双眼鏡には多くの選択肢がありすぎて選ぶのに迷ってしまうのではないでしょうか?双眼鏡を選ぶ際の参考となる、型や倍率、対物レンズの口径などをここで少し紹介します。
双眼鏡の型
双眼鏡には、ダハプリズム型とポロプリズム型の2種類あります。対物レンズと接眼レンズの光軸が一直線のダハプリズム型は、小型で軽量なものが多いようです。ポロプリズム型は一般に光学性能に優れ、明るくシャープなものが多い。また、”広視界型”といわれる見掛け視界が65°以上のものが多いように感じます。
倍率
100m先の鳥を10倍の双眼鏡で覗くと、肉眼で見た場合10mの距離まで近寄って見たのと同じ効果が得られます。8倍の双眼鏡では12.5mの距離まで近寄って見たのと同じ・・・ということになります。しかし、見やすさは倍率だけではありません。明るさも大きなファクターです。バードウォッチングに使いやすい倍率は、7倍~10倍。これ以上倍率が上がると、鳥を視界に入れるのにも苦労しますし、手ブレのため、じっくり観察とはいかなくなってしまいます。また、同機種の双眼鏡の場合、倍率が上がると明るさは暗くなってしまいます。
対物レンズの口径
対物レンズの口径は、25mm~50mm程度のものが出回っています。口径が大きいほど光を取り入れる量が多いので明るい双眼鏡になりますが、重量も増してきます。重いと観察だけでなく、首からぶら下げるのにも苦労します。バードウォッチングに使用する場合、30mm~42mmくらいのものが重量も500g~600gと扱いやすいでしょう。また、明るさは”ひとみ径”を目安にするとよいでしょう。人の瞳孔より大きい”ひとみ径”であれば十分な明るさが得られるので、昼間の使用を考えると”ひとみ径”は3mm以上あればよいでしょう。最近では、ミラーやレンズに施すコートの性能を向上させ、反射率の低下を少なく抑える工夫により薄暮時にも見やすい双眼鏡が登場しています。
見掛け視界と実視界(視界の広さ ≒ 探しやすさ・見やすさ)
”実視界”というのは双眼鏡を動かさないで視界に写る範囲を対物レンズの中心から測った角度で、この角度が大きいほうがより広い範囲を見ることが出来ます。なので、同じ倍率でも実視界が大きい双眼鏡は、より広い範囲を見ることが出来ます。
”見掛視界”というのは、双眼鏡の中で視界がどのくらいの角度で開けて見えるかを表した角度で、これが広いと双眼鏡の中の視界が広く感じます。・・・ということは、同じ倍率の双眼鏡でも、見掛視界が広い双眼鏡の方が、大きく見やすいといえます。また、”見掛視界”の広い双眼鏡は、同じ倍率の双眼鏡の場合、実視界も広いので広範囲から鳥を探す際には有利ですね。
眼鏡を掛けている人は”ハイアイポイント”を!
双眼鏡のスペックの中に”アイレリーフ”というものがあります。双眼鏡のひとみが出来る位置のことですが、ここから覗けば全視界がケラレ(欠けること)なく見えます。これより遠くから覗くと視界の一部を覗くことになりますので、双眼鏡の性能を活かしきれません。メガネを掛けている人は、アイレリーフが15mm以上の”ハイアイポイント”の双眼鏡の選択をお勧めします。
像が正立する”地上望遠鏡”のことで、”スポッティングスコープ”,”フィールドスコープ”(Nikonの商標),”プロミナー”(コーワの商標)などさまざまな呼ばれ方をしています。接眼レンズを交換して15倍~60倍程度で使われることが多いです。対物レンズの口径は50mm~100mm程度までありますが、バードウォッチングには、対物レンズ60mm~80mmの望遠鏡に20倍~30倍の接眼レンズをチョイスして使われるのが一般的です。大きな河川の河原や河口、干潟など広いフィールドで威力を発揮します。
”ストレートタイプ” か ”アングルタイプ” か?
野鳥を観察しながらスケッチをするなど、じっくり腰を据えて観察するには下を向いて観察できる”アングルタイプ”(傾斜型)が楽でしょう。しかし、対象を視界に入れるのには、”ストレートタイプ”(直視型)以上に慣れが必要になってきます。野鳥の機敏な動きに対応したり、周囲のいろんな野鳥を観察するには”ストレートタイプ”が有利です。
対物レンズは”EDレンズ” か ”ノーマルレンズ” か?
EDレンズの望遠鏡の価格は、同じ対物レンズ口径のノーマルレンズの望遠鏡のおよそ2倍と高額です。しかし、より遠くの野鳥を観察するための望遠鏡です。ノーマルレンズはちょっとした光の状態で”色収差”と呼ばれる”滲み”が発生しますが、EDレンズはこの色収差を抑えており、早朝や夕方など悪条件下の観察や小さな対象の観察時に威力を発揮します。オススメは、当然EDレンズ搭載機種やフローライト(蛍石)レンズです。
窒素封入の”防水タイプ” か否 か?
気温の高い時期の観察や突然の降雨だけでなく、車内と屋外の気温差など望遠鏡はいろんな環境にさらされます。防水性はあったほうがいいです。
接眼レンズは”ワイドタイプ”が見やすい。
接眼レンズはレンズの面積が広い”ワイドタイプ”が初心者には扱いよいと思います。
野鳥図鑑には、大きく分けて野外における種の識別に重点を置いて作られている”フィールドガイド”と室内において詳細を調べる”大型の図鑑”の2種類があります。バードウォッチングを始めたとき、双眼鏡とともに揃えたいのはフィールドガイドです。フィールドガイドはイラスト中心のものと写真中心のものがあります。日本野鳥の会もイラスト中心の”フィールドガイド日本の野鳥”を発行しています。日本野鳥の会愛媛県支部(当会の前身)も愛媛で記録された245種の野鳥を掲載した写真版フィールドガイド”改訂版愛媛の野鳥観察ハンドブックはばたき”(愛媛新聞社発行)の編集に協力しています。このほか、シギ・チドリ類、カモメ類、ワシ・タカ類、カモ類など、類似種が多く識別が困難なものを抜き出したハンドブックも出版されています。